京都大学医学部附属病院 放射線治療科

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当科医学物理グループ 小野智博の論文が採択されました

当科医学物理グループ小野智博の論文がMed Phys誌に採択されました。

 

https://aapm.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/mp.15466

 

以下、論文の内容です。

 

高精度放射線治療のひとつであるVMATは周囲正常組織への線量を軽減しつつ腫瘍への線量を担保する照射法ですが、その機器制御の複雑さから、プランの品質保証(QA)が非常に重要となります。複雑なプランほど治療計画と実測線量が合致しない、すなわちQAの結果が悪くなること多く、施設の品質基準を満たさないプランは再計画が必要となるなどしていました。

VMATプラン作成及びそのQAの効率化を図るため、QA結果予測モデル(Ono T et al, Med Phys. 2019)を用いてQA結果が向上するよう修正を実施するアルゴリズムを開発しました。当院にて実施した50例のVMATプランをもとに評価を行い、修正前後のプランにおいてMLCの軽微な修正にてQA結果が向上することを明らかにしました。本アルゴリズムを用いることでVMATプランの作成過程(最適化計算)においてもQA結果を予測し、治療計画と実測線量の乖離の少ないプランの作成が将来的にも期待されます。


※当科業績はこちらよりご確認ください。