京都大学医学部附属病院 放射線治療科

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当科医学物理グループ小野の論文が採択されました。

当科、医学物理G小野の論文がJournal of Applied Clinical Medical Physics誌に採択されました。

以下、論文の内容です。

http://doi.org/10.1002/acm2.14307

近年の転移性脳腫瘍に対する放射線治療において単一アイソセンターを設定しリニアックによる加療が効率化の観点からも着目されています。患者に適切に線量を投与可能かを確認するため患者個別の品質管理を実施しますが、小照射野を伴う際に小照射野特有の問題や検出器依存の問題など様々考慮しなければなりません。本研究では円筒型多次元検出器を用いた際の線量計算アルゴリズム毎特性を評価しました。線量計算アルゴリズムとしてVarian社のAXB及びAAA、RaySearch社のphoton MC及びCCを用いました。矩形の単純照射野及び臨床症例にて患者品質管理の指標となるGamma Passing Rate (GPR)を評価したところ、照射野が小さい場合にAXBにおいてGPRが有位に小さいことを示しました。これは多次元検出器の検出器位置(表面から2.9cm深)における線量計算アルゴリズムの解像度が低下することに起因することを明らかにしました。
小照射野を伴う放射線治療の患者品質管理を行う際、検出器側の問題のみならず線量計算アルゴリズム毎の特性を理解することで線量分布を適切に判断することの助けとなることを期待しています。

※当科業績はこちらよりご確認ください。