京都大学医学部附属病院 放射線治療科

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当科医学物理グループ 平島の論文が採択されました

当科医学物理グループ平島の論文がJournal of Applied Clinical Medical Physics誌に採択されました。

 https://aapm.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/acm2.13912

以下、論文の内容です。

近年,治療日毎のCBCTを用いた適応放射線治療が実施されていますが,実施可能な治療装置が限定されており,広く普及しているとは言えません.多くの施設で使用されている放射線治療機器を用いて適応放射線治療を実施するためには,汎用的な治療装置内のシステム上の問題解決に加え,日々の臓器位置の自動輪郭描出が求められています.装置毎の機械的制約によりCBCTの画質やFOVが異なるため,従来の自動輪郭描出法(DIRや深層学習)では描出精度が劣るという問題点がありました.

本研究では,一つの放射線治療機器(Vero4DRT)で取得したCBCTを基に,深層学習による自動輪郭描出モデルを構築・評価し,異なる放射線治療装置(TrueBeam STx,Clinac iX)で取得したCBCTへ適応可能か検討しました.深層学習を用いたCBCT自動輪郭描出モデルを使用し取得した輪郭は,十分な描出精度を有することを明らかにしました.さらに,異なる放射線治療装置で取得されたCBCTにも適応可能であり,装置の違いによる画質やFOVに依存せず同等の輪郭描出精度であることを示しました.
今後,このような深層学習モデルが臨床応用され,汎用的な治療装置でも適応放射線治療が実施できると期待しています.

※当科業績はこちらよりご確認ください。