京都大学医学部附属病院 放射線治療科

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最新鋭 放射線治療装置 導入

最新鋭 放射線治療装置 導入

高精度放射線治療をリードする京都大学

Clinac iX京都大学は、定位放射線治療(体幹部、脳)や強度変調放射線治療といった高精度放射線治療のパイオニアとして、日本の放射線治療をリードして参りました。このたび最新鋭の放射線治療装置(リニアック)を導入し、20091月から臨床稼働を開始しましたのでご紹介いたします。

バリアン社製・Clinac iX(クリナックiX)導入による追加機能

1. On-Board Imaging 装置 (OBI)

今回導入したバリアン社製・Clinac iXは、診断用X線撮影装置であるOBI (on-board image)を搭載しています。
OBIX線透視装置で、患者さんが治療寝台上で放射線照射を受ける状態での治療位置照合を可能とします。このように照射の標的部位を確認しながら行う放射線治療は画像誘導放射線治療(IGRT : image-guided radiation therapy)と呼ばれ、照射の精度を上げることが期待されます。また、治療装置を回転することで治療部位の横断面のCT画像 (CBCT : cone-beam CT)も撮影できます。これにより透視では見えない内部の腫瘍病巣の位置を位置照合に用いることが可能になり、治療の精度をさらに高めることができます。

OBI

2. RapidArc機能(ラピッドアーク強度変調回転照射)

治療装置を回転させながら強度変調照射(IMRT)を行うRapidArc機能が新規に追加になりました。装置が静止した状態で行う現行のIMRT照射法と比べて、治療の質は変わらずに毎回の照射に要する時間を大幅に短縮することができます。
現在はまだ臨床使用前の評価を行っている段階ですが、より多くの患者さんに、今よりもさらに身体に優しい
IMRTを受けていただくことが期待されます。

RapidArc
RapidArc: 回転照射と強度変調放射線治療を組み合わせた新技術