放射線治療の進め方
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放射線治療には、大きくわけて「診察」、「治療計画(シミュレーション)」、「放射線の照射」そして「経過観察」の4つのステップがあります。
診察 | 専門の担当医師が、あなたを診察し、また種々の検査結果を参考にして治療方針(身体のどの部位に、どの装置を使って、どのくらいの放射線を照射するのか)を決定します。 |
治療計画 (シミュレーション) | 治療計画とは、実際に放射線を照射する前に、最適な範囲や方向を決めるためのものです。治療計画に要する時間は用いる装置によっても異なりますが、治療計画が終了すると、あなたの治療部位の皮膚に消えにくいインクでしるしをつけます。 |
放射線の照射 | 治療計画された照射領域に放射線を照射します。照射は放射線治療装置を使用し、患者の位置を確認しながら行います。照射は通常、数週間にわたって行われ、治療計画に基づいて正確な放射線量が投与されます。 |
経過観察 | 放射線による根治治療を受けた方では放射線治療終了後も放射線治療医による定期検診が必要な場合があります。 |
放射線治療外来での診察
専門の担当医師が、あなたを診察し、また種々の検査結果を参考にして治療方針(身体のどの部位に、どの装置を使って、どのくらいの放射線を照射するのか)を決定します。
放射線治療計画(シミュレーション)
治療計画とは、実際に放射線を照射する前に、最適な範囲や方向を決めるためのものです。
治療計画には、X線シミュレータを用いる場合と、CTシミュレータを用いる場合があります。これらの検査は予約検査となりますので、決められた時間に遅れないように注意して下さい。 治療計画室では、治療を毎回同じ姿勢でおこなうために、身体の一部を固定するための道具を用いることがあります。 治療計画に要する時間は用いる装置によっても異なりますが、治療計画が終了すると、あなたの治療部位の皮膚に消えにくいインクでしるしをつけます。 |
放射線の照射
- どの装置を使って治療を行なうかは、診察の結果をもとに担当医師が決定します。
- 2ヶ所以上治療される方は部位によって装置が異なることもあります。
- おのおのの装置で異るのは、放射線の届く深さだけで、治療効果はほとんど同じものです。
治療室内には患者さん以外は入れません
治療室内では患者さんは一人になりますが、治療中の様子は、テレビモニターで操作室の技師が見ていますので心配いりません。また、マイクを通して会話もできますので、なにか具合の悪いことがあれば合図するか、声でお知らせ下さい。 |
治療時間は一部位につき10分あまりです
第一回目の治療には少々時間がかかることがありますが、普段の治療は一部位につき10分あまりです(※)。また、そのうち、実際に放射線が照射されているのは、数秒から5分程度です。治療をスムーズに進めるために、治療部位を出し易い衣服にしましょう。※IMRTや脳の定位放射線治療、肺の体幹部定位放射線治療などの高精度治療を受ける方では一回の治療時間が30分を超える場合もあります。 |
治療による痛みは全くありません
体に放射線があたっても、痛みは全くありません。また、放射線照射中に機械が回転する場合もありますが、決してあなたに触ることはありませんので御安心下さい。 |
治療中は動かないようにして下さい。
治療中に身体が動きますと、患部に十分な放射線があたらなかったり、まわりの正常部分に悪影響をおよぼす可能性があります。 もともとの病気のために痛くてじっとしていられない方は、あらかじめ治療医や看護婦に申し出て下さい。 |
決められた回数の治療が必要です
放射線治療は治療回数や治療期間と効果が密接に関連しています。 例えば予定された回数の半分しか治療を受けなかった場合、効果はほとんどありません。 また、予定された回数の治療を行っても、途中に休止期間があると効果が弱くなることが知られています。 病気が良くなっているからといって途中で勝手に治療をやめてはいけません。 |
治療中の診察について
照射中は原則的に週1回、中央診療棟地下放射線治療診察室において、担当医が診察に当たらせていただきます。放射線治療後に体の症状でかわったことがあれば、なんでも担当医に御相談下さい。 |
経過観察について
予定された放射線治療が終了された方は、基本的に紹介元の診療科あるいは病院でその後の治療と経過観察を受けて頂きます。なお、放射線による根治治療を受けた方では放射線治療終了後も放射線治療医による定期検診が必要な場合があります。 |
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